サプリメントと薬機法(薬事法)

高品質なサプリメントは日本では売れない?

薬機法(旧薬事法)がサプリメント業界に与える影響

サプリメントは海外から買った方が良いという話はよく聞きます。

日本には「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」という法律があります。いわゆる「薬事法」と呼ばれる法律です。2013年に法律の名称が上記のものになったため、最近では「薬機法」と略されることも多いです。

この法律があるせいで、あまりに高品質なサプリメントは「健康食品」として売ることはできません

だから、日本のサプリメントは品質が低いという話はある程度は信ぴょう性のある話ですし、サプリメントは海外で買った方が良いというのも一理ある話です。

ただし、高品質なサプリメントも「健康食品」ではなく、「医薬品」や「医薬部外品」としてなら売れるケースもあります。

健康食品とは違い、開発後に政府の承認が必要にだったり、販売するにも政府の許可が必要だったりとなるため、比較的高額になりやすい傾向はあります。

海外企業が日本法人を設立した場合、薬機法の影響を受ける

突然ですが、ここでちょっとしたクイズを出します。比較的有名だと思われるサプリメントブランドを10個挙げてみました。

  • DHC
  • ファンケル
  • ネイチャーメイド
  • ディアナチュラ
  • ドクターシーラボ
  • ファイン
  • ウィダー
  • ザバス
  • アミノバイタル
  • BeLegend

さて、この中で、日本企業のブランドはいくつあるでしょうか?

これ以外にも有名なブランドはいくつもあります。世田谷自然食品、わかさ生活、山田養蜂場などは有名でしょう。この辺りは純日本企業な雰囲気なのがバレバレなので、クイズにならないですね(笑)

前半は様々なサプリメントを総合的に扱っている会社、後半はスポーツに特化した会社を集めてみました。

BeLegendにいたっては、プロテインしか製造していないかもしれません(笑)

しかし、知る人ぞ知る……というか、筋トレをしてプロテインを飲んでいるようなタイプ人は結構知っているブランドなんです。

では、あまり引っ張っても仕方ないので、解答に移ります。

それぞれのブランドを出している会社とその本社所在地を記載します。

  • DHC(株式会社 DHC / 本社:東京都
  • ファンケル(株式会社 ファンケル / 本社:神奈川県
  • ネイチャーメイド(大塚製薬 株式会社 / 本社:東京都
  • ディアナチュラ(アサヒグループ食品 株式会社 / 本社:東京都
  • ドクターシーラボ(株式会社 ドクターシーラボ / 本社:東京都
  • ファイン(株式会社 ファイン / 本社:大阪府
  • ウィダー(森永製菓 株式会社 / 本社:東京都
  • ザバス(株式会社 明治 / 本社:東京都
  • アミノバイタル(味の素 株式会社 / 本社:東京都
  • BeLegend(株式会社 Real Style / 本社:奈良県

つまり、正解は「すべて日本の企業」ということでした。海外の企業っぽい雰囲気のブランド、海外製っぽいパッケージも多いので勘違いしていた人も多いのではないでしょうか。

では、海外企業のサプリメントブランド、サプリメントメーカーで有名なものと言えば、どんな会社があるでしょうか。

一般的な人はなかなか思いつかないのではないでしょうか。

実はこの記事を書くためにわざわざ三店舗かのドラッグストアを回り、サプリメントの実態調査を行いましたが、海外製品を置いている店はありませんでした。

これって不思議ですよね?

比較的近い業界で考えてみて、食品業界ではコカコーラやネスレなど大手企業が日本に支社を持っています。化粧品業界ではロレアル医薬品ではコンタックのグラクソスミスクラインなどの海外ブランドがかなり進出しています。

海外企業が参入してこない理由を一概に言うことはできません。日本の市場があまり魅力的ではないというのもあるでしょう。しかし、薬機法(旧薬事法)という法律が厳しすぎるというのも一つの理由なのは間違いないでしょう。

日本に進出しているサプリメントメーカーの商品を見る

海外企業は自国で健康食品として扱っていたほとんどの製品は日本では食品として売れません。日本法人を設立し、日本での販売しようとすると、それらの製品は医薬品として販売しなければならなくなります。もちろん、日本の政府による承認が必要です。

つまり、品質を落とさずに医薬品として売るか、品質を落として食品として売るかの選択に迫られるワケです。

品質を落とす例として、日本に進出している海外企業の例を一つ挙げておきます。

アメリカのロサンゼルスに本社があるニュートリライト社です。有名企業ですので、もしかしたら聞いたことがある人もいるかもしれません。

しかし、この会社の製品をドラッグストアで見かけることはまずありません。ニュートリライト社の製品はアムウェイを通して販売されています。

アムウェイはその販売形態が特殊ですので、様々な印象を持たれている方がいると思いますが、商品については高品質なものが多いという印象ではないでしょうか。

ニュートリライトの看板製品を国内サイト、海外サイトでそれぞれ確認してみます。

まず、海外サイトでの看板商品はNutriliteDoubleX(ニュートリライトダブルエックス)です。そして、日本国内のサイトでの看板商品はニュートリライトトリプルエックスです。

商品名だけ見ると、日本で販売されている商品の方が上位版のように思えますね(笑)

では成分を比較してみます。比較を容易にするために両方に成分の載っているものだけに限定しました。比べてみて、海外版よりも多く含まれているものには「〇」、少ないものには「×」を付けました。

日本国内版海外版比較
商品名トリプルエックスダブルエックス
ビタミンA1540mcg2700mcg×
ビタミンC200mg200mg
ビタミンD11mcg20mcg×
ビタミンE14mg54mg×
ビタミンB12.8mg4.5mg×
ビタミンB23.2mg5.1mg×
ナイアシン30mg30mg
ビタミンB63mg6mg×
葉酸480mcg830mcg×
ビタミンB124.8mcg24mcg×
ビオチン100mcg300mcg×
パントテン酸10mg10mg
カルシウム600mg500mg
7.5mg5mg
ヨウ素130mcg150mcg×
マグネシウム100mg200mg
亜鉛12mg15mg×
セレン30mcg70mcg×
0.9mg1mg×
マンガン4mg2mg
クロム10mcg120mcg×
モリブデン25mcg50mcg×

こうしてみると、海外版に比べるとほとんどの成分が少ないことが分かります。なお、海外版にはリコピン、ルテイン、ケルセチンなどの量も明記されていましたが、国内版ではこのあたりは明記されていませんでした。

薬機法(旧薬事法)とサプリメント

日本には薬機法(旧薬事法)という法律があるせいで高品質なサプリメントを食品として販売することができない。

薬機法(旧薬事法)の役割

ここまでの説明を見てもらうと、薬機法(旧薬事法)は消費者にとってはあまり良い法律とは言えないように感じます。

ここからは薬機法(旧薬事法)の役割を見ていきます。

本来の役割

この法律は何のためにあるのでしょうか。法律の原文から、目的に該当する部分を抜き出しておきます。

「医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品の品質、有効性及び安全性の確保のために必要な規制を行うとともに、医療上特にその必要性が高い医療品及び医療機器の研究開発の促進のために必要な措置を講ずることにより、保健衛生の向上を図ること」

サプリメント利用者にとって重要なポイントとなるのは、この法律が「有効性及び安全性の確保のために必要な規制」であるということでしょう。

考えようによってはあくまで食品であるサプリメントは法律的には有効性の担保の取れていないものであるということができます。

医薬品として承認されている製品であれば、一定の有効性と安全性を日本政府が担保してくれているといえます。

この点において、医薬品として承認されているビタミン剤と健康食品としてのサプリメントの製品の記載事項を見るとはっきりとした差があります。

医薬品として承認されている製品には必ず「効能」という項目があり、何に効くのかということがはっきりとしています。

そうすると、サプリメントよりもしっかりと医薬品として承認されているビタミン剤の方が優秀に感じるかもしれません。

しかし、この手の製品の説明書を読むと、「症状が改善されなかった場合、医師、薬剤師または登録販売者に相談すること」というような表記があります。つまり、「必ず効くわけではない」ということが書かれています。

そもそもが食品で効能の担保のまったくないサプリメント、「必ず効くわけではない」ということがはっきりと政府により担保されている医薬品、どちらが良いのかなんとも言えないところです。

まぁ、どちらであれ、しっかりと栄養素は含まれているので、なんらかの効果は期待できるんでしょうね(^^;

効能についてはなんとも言えないところですが、安全性についてはしっかりと検証されているはずなので、そちらは信用しても良いでしょう。

利権としての役割

これについてあまり詳しく触れる気はないのですが、一応書いておきます。

あまりに高品質な製品が簡単に売られてしまうと、医者や薬剤師が困ります。

もっというと、なんでもかんでも承認なしで売れてしまうと、厚生労働省も儲かりません。

医薬品の承認から販売の流れの中で利益を得られる人も守るためにこの法律が存在しているという側面も知っておくべきでしょう。

人によってはこればかりを取り上げて薬機法(旧薬事法)を叩く人もいるのですが、まぁ、ここでは一側面として……程度に留めておきます。

薬機法(旧薬事法の役割)
  • 有効性と安全性を担保してくれる
  • 医療従事者や厚生労働省の利益を守る

安易に海外サイトから購入するのは危険?

すべて自己責任になるということは知っておいてください。

日本で売られているサプリメントはあくまで日本の法律上、食品と判断されているものです。

海外サイトで販売されている製品の中には日本では医薬品と判断されるものが多数あります。

はっきり言って、それらの製品の中には使い方を誤ると危険なものも混じっています。

一つの例として、「センナ葉」という植物を挙げておきます。

海外のサイトでは便秘の人向けのサプリメントとして普通に売られていますが、日本でいうと完全に下剤です。

この有効成分はセンノシドで、この成分は依存性が高く、また耐性がつきやすいという特徴があります。

もちろん、有効な薬ですので、用法を間違わず、便秘が酷い時期に一定期間利用する分には問題ないでしょう。

しかし、健康のために……と思って飲み続けると、どんどん効かなくなり、もっと強い便秘薬が必要になる危険な薬です。そもそも常用すべきものではないのです。

海外のサイトにはすでに日本語のサイトが多数あります。

「高品質だから」といって安易に海外のサプリメントに手を出すのはやめておいた方が良いでしょう。

海外サイトのサプリメント

海外サイトでは使い方を間違うと危険なサプリメントも普通に売られている

インターネットで消費者は賢くなっている

先ほど、安易に手を出すのは危険であると書きました。効果の高いもの、場合によっては強い薬となってしまうものが海外のサイトでは簡単に手に入ります

注意深く利用するのであれば、海外のサプリメントは有効なのです。

もちろん、海外のサプリメントを利用する際は含まれている植物や成分にどのような効果があるのか、副作用はないのかしっかりと調べてから利用すべきでしょう。

インターネットが発達したことによりこれらの情報は簡単に検索できるようになりました。

「副作用」「事件」などのキーワードと併せて検索し、しっかりと調べたうえで購入するべきです。また、最終的に自己責任であるということは理解しておいてください。

自己責任ということ

少し余談ですが、日本人は国に守られすぎていると言われることがあります。先ほど、薬機法(旧薬事法)に関する利権の問題を少し取り上げましたが、一方で、政府がしっかりと国民を守ってくれているということも知っておいてください。

日本は医療費が安く病院にかかりやすいのです。

サプリメントのもっとも発達している国はアメリカだと思いますが、メリカは医療費が高いです。

日本であれば、ちょっとした便秘であっても病院に行って薬をもらうという選択肢があります。アメリカでは「センナ葉」のような製品を買ってでも自分で治してしまう方が普通だというワケです。

自己責任であることがある程度当たり前なのです。

海外のサイトでサプリメントを購入する際はそのあたりの事情も理解した上で、検討するべきでしょう。

海外サイトでサプリメントを買うなら
  • 原料や成分についてしっかり調べること
  • 自己責任であることは理解しておく

ちなみに僕が買っているのはこれです。

最後に僕が常用しているサプリメントについても紹介しておきます。主な目的は栄養補助と各種機能性です。これだけで100品目近い果物・野菜・ハーブが取れてしまう驚異的なサプリメントで、毎日飲むのに適したサプリメントです。

詳細は別途記事を書いているので、読んでみてください。

一応書いておくと、この製品は間違いなく日本では医薬品の扱いになります。

どの成分がどれだけ入っていれば医薬品なのか、詳細を把握しているワケではありません。

しかし、この製品の中に含まれている「アシュワガンダ」という植物は日本の法律上、完全に医薬品に分類されるものです。